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研究成果“近傍の赤色矮星をまわる新たなスーパーアースを発見”を掲載しました。

2016年3月31日木曜日 | ニュース全般 一般の方向けニュース 一般の方向け(トップ)

研究成果の紹介“近傍の赤色矮星をまわる新たなスーパーアースを発見”を掲載しました。

 東京工業大学、国立天文台、アストロバイオロジーセンターを中心とする国際研究チームは、惑星が主星の手前を通過するトランジット(食)現象を利用して、地球から約170光年先に地球の2.3倍の大きさをもつ太陽系外惑星、「K2-28b」(図1)を発見しました。惑星の発見には、岡山天体物理観測所の188cm望遠鏡と最新の観測装置MuSCAT(マスカット)を始めとする、日本の望遠鏡と観測装置が重要な役割を果たしました。
 K2-28bは地球と海王星の中間のサイズをもつ「スーパーアース注1」に分類され、太陽よりも2,500度ほど温度の低い赤色矮星のまわりを公転しています。このような赤色矮星まわりのトランジット・スーパーアースは発見数がまだ少なく、太陽系の比較的近傍(200光年以内)で発見されたものとしては世界で2例目注2となります。しかも、この惑星は2009年に発見された1例目の惑星、「GJ1214b」と惑星のサイズや温度環境が驚くほど良く似ています。GJ1214bはこれまでに唯一大気の性質が詳細に調べられたスーパーアースであり注3、大気の高層に厚い雲がかかっている可能性が高いことが分かっています。今後GJ1214bの「双子」とも呼べるK2-28bの大気の性質を詳細に調べることで、GJ1214bにみられる厚い雲の存在がスーパーアースに普遍的な性質かどうかを明らかに出来ると期待されます。

詳しい内容は “近傍の赤色矮星をまわる新たなスーパーアースを発見”をご覧ください。

惑星のサイズの比較

図1. 惑星のサイズの比較。K2-28bは地球と海王星の中間のサイズをもち、2009年に発見されたスーパーアースGJ1214bと近いサイズをもつ。GJ1214bの表面の模様は想像をもとに描かれているが、これまでの研究から大気の高層に厚い雲が存在する可能性が高いことが分かっている。K2-28bの大気の性質はまだ調べられていないが、将来の大型望遠鏡を用いた観測から詳細調査が可能である。(クレジット:国立天文台)

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