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フィンレー彗星のアウトバースト(2回目)を多色同時観測に成功

2015年1月22日木曜日 | 一般の方向けニュース 一般の方向け(トップ)

 2014年12月中旬にアウトバースト(急激な増光現象) が報告されたフィンレー彗星(15P/Finlay) について、2回目のアウトバーストを捉えました。このようなアウトバーストした瞬間の詳細を多色カメラを用いて捕らえた観測例は極めて稀です。

 国立天文台、兵庫県立大学などの研究チームは、1回目のアウトバースト発見を受け、2014年12月下旬より撮像観測によるモニターを続けていました。フィンレー彗星は徐々に暗くなっていましたが、2015年1月16日には、石垣島天文台1m望遠鏡に搭載した3バンド同時測光カメラ(MITSuME)が急激な増光を捉えました。その後、同じくMITSuMEカメラを持つ岡山天体物理観測所の50cm望遠鏡による観測では、1月17日から19日にかけてバースト放出物と推測される不規則なダスト雲の変化していく様子がみえています(図1)。この結果から、フィンレー彗星は、2014年12月に引き続き、2回目のアウトバーストが起きたといえます。

 研究チームは「今回取得した画像を解析することによって、アウトバーストのメカニズムや、彗星探査機で調査することが困難な彗星本体の内部構造を調査することができる」とコメントしています。

フィンレー彗星のアウトバーストの様子

図1. 2回目のアウトバーストを起こしたフィンレー彗星の変化
1月16日の画像は石垣島天文台撮影、
他は岡山天体物理観測所50cm望遠鏡撮影。

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