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観測 [2017.5.1改訂]

はじめに

ビジターは、守るべき規則とビジターの判断に任されていることを使い分けて、できるだけ有効な滞在と観測をしてください。

望遠鏡や観測装置の操作については、観測所Webサイトおよび備え付けのマニュアルを参照して、観測者本人が習熟してください。特に、初めての場合はあらかじめ十分な練習を行う必要があります。遅くとも観測割り当て初日の1ヶ月以上前に装置担当者にコンタクトして下さい。望遠鏡、観測装置の操作に不安がある場合は、滞在申請書を提出する際(観測開始の10日以上前)に観測所までご相談下さい (「来所手続き」参照)。

岡山観測所では、職員が24時間は常駐していません。このため、観測中の観測者の突発的な体調変化(病気、怪我)に対応することが困難になっています。観測期間中はできるだけ2人以上が滞在し、お互いの体調を気遣いながら観測を遂行することを強く勧めます。岡山観測所は2人の観測者に対して旅費を支給しています。また、大学院生がPIである観測プログラムの場合でも、学生のみで来所されることを避け、指導教員あるいはそれに代わる教員とともに来所してください。大学院生だけで来所して観測を行うことは原則として禁止します。やむを得ない事情があるときは、あらかじめ観測所長までご相談ください。

原則的に、使用する観測装置が当該ランより前から望遠鏡についている場合には、当該ランが始まる1日以上前から観測所に滞在し、装置・望遠鏡のステータスの確認と操作の見学・学習を行うことを強く勧めます。

観測に使用する装置の設定や消耗品については、観測所到着後速やかに確認し、不都合がある場合は所員(各装置担当者)に申し出てください。

観測のルール

観測のルールおよび観測者が行うべき作業は以下の通りとなっています。観測者はこれを遵守してください。

  • 外部湿度95%以上もしくは主鏡湿度90%以上、最大瞬間風速15m/s以上は観測不可とする。15m/s以上の風が吹いたら、それ以後30分はドームを閉める。湿度が95%未満でも、霧雨、雪などは舞うことがあるので、曇天時は基本的にドームスリットを閉めること。待機室にて待機する際はドームスリットを閉めること。
  • ドームスリット開閉時の注意点
    • スリットの開閉はミラーカバーを閉めた状態で行う。雨の後はドームに雨滴がたまっている場合があるなど、ドームからの落下物が鏡にあたるおそれがあるため、望遠鏡を天頂付近に指向した状態でのスリット開閉はなるべく避け、原則として望遠鏡はRest位置で行う。
    • 霧、雨など高湿度状態の後ドーム開閉を行う際は、ドームを左右に振って水滴を落とすことを試みること。また、雨滴が望遠鏡に当たるのを避けるため、スリットを望遠鏡からずらした位置にすること。望遠鏡はRest位置になっているはずなので、スリットが東を向いていると装置、鏡への影響が少ない。
    • 安全のため、スリット開閉時は原則としてドーム内には滞在しない。観測室での観測の場合は、ドーム内マイクからの音声、および監視カメラを利用して異常がないか確認する。制御室での観測の場合は制御室内から目視確認する。
    • スリット開閉中に異常を感じた場合はすぐにスリットを停止し、観測所員に連絡すること(「観測時のトラブル」の項参照)。
    • ドーム内に入るのはスリット停止を確認後にすること。

    なお、ビジター用のヘルメットはドーム西側の壁のロッカーに収納されています。

  • ブラインド(ウィンドスクリーン)を使用する場合には、必ず2Fの制御卓から操作しブラインドの動きを見ながら上下させること。もし、スムーズに動かないような場合は、直ちに停止してドーム担当者 (観測トラブル連絡表を参照) に連絡すること。
  • 観測終了後は以下の順に作業してください。
    1. ミラーカバーを全て閉じる。
    2. 望遠鏡をRest位置に移動する。
    3. ドームスリットを閉める。
    4. ドーム開口部を真北(0度)に向ける (2012.3.5追加)
    5. 望遠鏡・ドームのメインスイッチを切る。
    6. ドーム内空調(3カ所)を入れる。
    7. ドーム内とビジターギャラリーの電灯をつける。

観測者が行うべき作業

  • フォーカステスト
  • 観測準備:電源ONOFF・ミラーカバー開閉・ドーム開閉
  • 観測(望遠鏡・ドームの操作、ガイド、計算機の操作)
  • 観測野帳への記録
  • 取得データの転送と記録整理
  • 夜間天候の記録(188cm望遠鏡待機室にあり)
  • 共同利用報告書の記載
  • 観測終了後のドーム内エアコンのON、ドーム内およびビジターギャラリー電灯の点灯

観測時のトラブルへの対応

観測時に発生した望遠鏡、装置の不具合・トラブル等については、可能な機器保全措置を行った後、「観測トラブル連絡表」の手順に従って、速やかに各装置担当者等に通知してください。以下は、その概要です。

  • 「観測トラブル連絡表」を参照して、該当する担当者に連絡をします。担当者が所内にいる可能性がある場合には内線番号2298(仮眠室を除く所内の一斉呼出し)もしくは2299(全所内一斉呼出し)にもおかけください。
  • 担当者に連絡がつかない場合には、「観測トラブル連絡表」を参照してメイルを出してください(原則、翌日以降の対応となります)。
  • 緊急な対応が必要な場合(ドームが閉まらないなど)には、「緊急連絡網」を参照して、速やかに通報先に連絡してください。

緊急事態への対応

観測中に緊急事態(一般的な観測装置のトラブルを除く:急病・怪我・自然災害など)が起こった場合には、まず安全確保や応急処置を行ったのち、必要なら救急や警察に連絡し、さらに「緊急連絡網」に従って、通報先に通知してください。その前に十分な準備と細心の注意によって、人身事故や望遠鏡の損傷を未然に防ぐことが肝要なのはもちろんです。以下は、通知方法の概要です。

 「緊急連絡網」は、188㎝望遠鏡ドーム棟観測室・制御室・待機室に掲示しています。リモート観測をしている方は、「リモート観測関係書類」(所内LANからのみ閲覧可)をご覧ください。

  • まず自分あるいは同行者の安全確保および応急措置を行います。
  • 必要ならすぐに救急か警察に連絡します。
  • 「緊急連絡網」を参照して、警備員に連絡します。
  • 「緊急連絡網」を参照して、第1通報先に連絡します。また、事故等が学生に関わる場合には、指導教員にも連絡します。
  • 第1通報先に連絡がつかない場合には、第2通報先に連絡をします。
  • 第2通報先に連絡がつかない場合には、第3通報先に連絡をします。

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