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光害について

岡山天体物理観測所は、口径188cmの反射望遠鏡を中心に、可視光および近赤外線での天体観測を行っています。近年、観測所周辺の工場・商店・道路・人家などにより夜空が明るくなっており、暗い天体の観測に大きな障害を及ぼしています。

夜間照明は必要に応じてなされているものですから、我々天体観測所としては灯火管制をしてほしいと要望するつもりはありません。ただ、照明の設置方法などを調べてみますと、夜間照明の中には本来照らす対象ではない「空」を無駄に照らしているものも多く見受けられます。そうした照明はエネルギーの無駄遣いとなり、経済的にも無駄な出費となります。

星の見える暗い夜空を取り戻し、同時にエネルギーの無駄遣いを避け、経費節減をするために、水平より高く光を発する照明機器は設置しないようご協力をお願いします。すでに設置されている機器においても、必要な個所を適切に照らす改造(不要な方向に逃げる光を有効に利用する反射板などを装着する)を施すことで、光害防止に役立つとともに、照明経費の節減にもなることをご理解ください。

光害の例

1963年に撮影した水島倉敷方面の夜空。

観測所開所当時、観測所から東南方向(倉敷、水島方面)を眺めた夜空の様子。1963年撮影。長時間露出で多数の星が写っている。

2001年に撮影した水島倉敷方面の夜空。光害によって星が映っていない。

近年の夜空の様子。上の写真と同じアングル。2001年撮影。上の写真よりも露出時間が短いのに、夜空の明るさのせいで写真が完全にかぶってしまっている。見える星がほとんどない。

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