装置の概要
HIDES Fiber-Feedには高効率モード(HEモード)と高波長分解能モード(HRモード)の2種類のファイバー経路があります。
HEモードでは比波長分解能約5万のスペクトルを高効率で取得することができます。このモードでは、カセグレン焦点で視野2.7秒角に相当する天体の光を光ファイバーに入れてクーデ焦点(HIDESの入口)まで伝送していますので、岡山の平均的なシーイングである1.5秒角の夜でも焦点に届いた光の約80%を分光器内に導くことができます。また、イメージスライサーを使って星の像を3分割してから分光器に入れることによって、比波長分解能約5万を実現しています。
HRモードも同様のシステムですが、こちらは視野約1.5秒角の光をイメージスライサーで5分割して分光器に入れていますので、比波長分解能約11万のスペクトルを、従来の機械式スリットを用いた観測(スリット幅0.38秒角)より格段に良い効率で、取得することができます。
光ファイバーによる天体光導入装置は、
- 光ファイバー経路とその光学系
- カセグレン焦点部(カセグレンユニット)
- クーデ焦点部
- 較正光源部
- 制御ソフトウェア
などからなります。また、今回の開発のために、実験室を太陽クーデ棟に立ち上げ、簡易分光器などを製作しました。これらの詳細については、各ページをご覧ください。
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