1. SNGRED


 半自動SNGデータ一次処理ソフト、sngred及び sngパッケージに含まれるいくつかのコマンドの使い方を解説する。 実際に岡山観測所の新カセ分光器のデータ(ただし、1990年10月以降に取得したデータ)を持ちIRAFを使って解析をしようとしている人を想定して、データ解析手順に沿って使い方を説明している。
 sngredを使用するためにはパッケージ sngがインストールされており、各ユーザーがIRAF中からそれを利用できるように設定されていなければならない。 インストールと設定はパッケージ配布時に同封されている install.docを参照されたい。 ここでは説明を行わない。
 インストールと然るべき設定が行われていれば、各ユーザーはIRAFを起ちあげた後、clのプロンプトから sngと入力すれば sngredが使用できるようになる。 このユーザーズマニュアルではバイアスとダークを観測期間中に得た全データを用いて作る事を推奨しており、そのため多少煩雑な作業を紹介している(「1--1. バイアスを作る」「1--2. ダークを作る」)が、その辺りの精度に目をつぶって早く結果が見たい場合にはいきなり sngredを起動すれば良い。 また、めったにないことと思うが、不幸にしてたった一日しか観測できず、しかも機器不良によりその一日しかダークはおろかバイアスさえも取れなかったという場合も「1--1.」[1--2.」の手続きは不用である。 そういう不幸に見舞われた方は即 sngredを(怒りとともに(いや、我が不幸を呪いながら))起動すればよい。 その場合には「1--3. sngredを動かす」を参照されたい。

注意!!

sngredは基本的に一日(一晩)毎にデータを処理していく。 複数の晩のデータを一緒に処理することはできない。


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