OASIS 最近のアップデート

(1999.2.12)

1. 前置光学系への冷凍機の取り付け

 昨年(1998)11月に前置光学系に新たに冷凍機を取り付けました。この改良により、これまで4〜5時間おきに行なっていただいていた液体窒素の補充の必要がなくなりました。11月29日現在、真空の状態が芳しくなく、昼間の真空引きを必要としましたが、年末に内部の吸着剤を取り替えたところこれは改善されました。現在は真空の増し引きをする必要もなく、また液体窒素の必要もなくなり、ユーザー側にとっては完全にメンテナンスフリー状態となりました。
 ただし、新たに冷凍機を取り付けたために望遠鏡ピアを伝うホースが増えました。これまでにも増して、望遠鏡でひっかけないように御注意ください。

2. 読み出しプログラムの更新

 以前より要望の多かった(同じ方向に向けての)連続露出ができるようになりました。通常の「Exposure」windowの「Exp time」の欄に「*」「@」ではさんで、連続でとりたい枚数と一枚一枚の合間に入れるから読みの回数を入力します。

例、5秒積分の露出を10枚、合間にから読みを2回ずつ入れて連続で撮る場合。

5*10@2 
と入力します。
「*」 以下、もしくは「@」以下を省略することができます。(「*」以下を省略した場合はこれまでと同じ一枚だけの単純な露出、「@」以下を省略した場合は「@」の次に「0」を入力したのと同じ結果となります)

3. IRAFのバージョンアップ

 "sisko"のIRAFのバージョンアップを行ないました(v.2.11)。fitsファイルが直接読めるようになりましたので、クイックリダクションなどに御活用ください。
奥村真一郎
国立天文台 岡山天体物理観測所