冷却しながら、つまり冷凍機のホースはつないだまま、ホースがねじれないように気をつけながら望遠鏡の下に移動させる。バルブの付いている側が東側になるように望遠鏡に取り付ける。
OASIS本体以外にラックを3つ、望遠鏡の下部に取り付ける。OASISのモーター制御用ラックは南西側、ガイダー用のラックは北西側に、VMEラックは西側の真ん中に、それぞれコネクタ部が望遠鏡の内側、電源ケーブル側が望遠鏡の外側になるように取り付ける。
検出器読みだし用の光ケーブルはVMEラックの上にあるコネクターに接続する。ガイダー用モーター制御光ケーブルはガイダー用のラックの裏側にあるコネクタに、OASISモーター制御ケーブルはモーター制御用ラック内側にあるコネクタにそれぞれ接続する。
オートガイダーCCD用ケーブルはアクイジションガイド南側についているCCDカメラに接続、また温度コントローラー用ケーブルはOASIS本体の南側、下部にあるアナログエレキボックスの一番左側のコネクタに差し込む。
OASISモーター制御ラックとOASIS本体をつなぐケーブルは全部で6本ある。うち分けは
OASIS光学系の光軸調整は前置光学系内の3枚の平面鏡のそれぞれについて2軸の調整を行うが、第一、第二の平面鏡については前置光学系の組み立て時に調整済みである。第三鏡も同時に仮調整されているが、この鏡を星の光を用いて調整することによって最終的に観測装置の光軸と望遠鏡の光軸を合わせる。 手順は以下のようにして行う。
OASISの検出器は光軸に沿って移動させることができ、冷却状態で赤外線検出器の画像を使って焦点調節を行える。撮像観測の場合の焦点あわせはOASISの光学系と望遠鏡光学系をあわせたものになっているので、少々ならずれていても望遠鏡の副鏡を移動させて焦点あわせが行えるのであまり問題ないが(プレートスケールが微妙に変わる?)、スリットを用いる分光観測の場合は、望遠鏡の焦点とOASISの光学系の焦点の両方をスリット面上にあわせる必要がある。但し、通常は一度合わせるとOASISの取り付け取り外しを行ってもずれないので、分解を行った後などの場合を除いて焦点調節を行う必要はない。手順は以下の通りであるが、現在ワークステーションからリモートで操作ができない状態なので、画像を見ながら手動で軸を回転させる必要があり、最低二人以上の人数が必要である。
グレーティングのリミットスイッチに対応するLED(最も下にある緑のLED)は全周のうち一カ所で点灯する。LEDを見ながらグレーティングの角度を操作する必要があるので二人以上の人数が必要である。まず、SetupのメニューからGratingを選択し、adjustに適当な値(10000程度)を入力してグレーティングを回転させてみる。これを何回か繰り返し、LEDの点灯する位置をさがし、必要なら、adjustに負の値を入力することによりグレーティングを反対方向にも回転させ、点灯している位置で一度止める。その後少しづつ逆方向に回転させ、LEDが消灯したところで止め、もう一度正方向にゆっくり回転させLEDが点灯した後、正方向に低速で回転させる。そして、再度LEDが点灯する位置から1243パルス進めた点を原点とする。この原点は、四角いグレーティングキューブの1面が入射光軸に垂直になる角度である。
何らかの理由で現在のフィルターの位置がわからなくなってしまった場合にはフィルターの同定を行なう必要が生じる。Filter1、Filter2は reset を行なうことにより簡単に同定を行なうことができる。通常の使用ではめったにないと思われるがFilter3の位置がわからなくなってしまった時は、ケラレを調節した後にフィルター1つ分づつ動かして画面の明るさの変化を調べる。最も明るくなったところが素通しである。
撮像モードと分光モードの切替えは最終ミラーの角度を変えることにより切替える。現在、望遠鏡の向き、モーター間のクロストーク、その他の原因でこの最終ミラーの角度がずれてしまうことがしばしばあり、調整を要する。調整の方法は、