CCD chip

• SITe ST-002A (宮崎さんのページ)
• format : 2048×4096
• pixel size : 15μｍ
• backside illuminated

制御 Messia 5 + MFront

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• 設定ファイル
mf_bias.dac
cpg.ascii 2004/12/31, 2005/3/3
spv.ascii 2005/1/1, 2005/3/3

• ソフトウェア

パラメーター

• ゲイン : 2.25 e/ADU (2005/3/2 更新、下記参照)
• ピクセルスケール : 0".334 /pixel
• 読み出しノイズ : 2.5〜3 ADU

読み出し

spv command name	format	binning	読出時間(sec)	notes
wipe	-	-	16.54	ワイプ
full	2098x4096	1x1	195.0	全面
full.2bin	1074x2048	2x2	74.42	全面
center1000	1050x1000	1x1	34.12	撮像用
center1000.2bin	550x500	2x2	17.60	撮像用
spec	2098x1000	1x1		分光用
spec.2bin	1074x500	2x2	22.58	分光用
shuffle1	2098x2000	1x1		nod-shuffle用
shuffle1.2bin	1074x1000	2x2	40.76	nod-shuffle用
read_spt	2098x8192	1x1	390.1	gain,linearity測定用

• いずれも右端の50pixelはoverscan region。
• パラレル転送のクロック幅は1.5msec、積分時間は4usec。
• Messia5標準の80nsec単位でcpg.asciiを記述した場合、パラレル転送がクロック パターンメモリに収まらないため、2004/10と12/16-20の観測の際には0.9msec幅で 観測した。この場合、パラレル方向の転送効率が悪く、星が上に伸びる現象が見ら れた。
• 年末年始の試験観測の際に400nsec単位に変更 したが、その状態での天体データは取得していない。

gain, linearity測定 (2005/3/2)

• 測定方法
東北大の秋田谷君に教えてもらったShutterless Photon Transfer法というのを 使用。
定光源を用意し、シャッターを開いたまま読み出しを行う。この際パラレル方向 にoverscanを行う。
overscan領域ではCCDの端から端まで転送される間に光を蓄積するが、同一column であれば全く同じように光を蓄積するはずなので、一つのcolumnのoverscan領域で 分散を測定することにより、photon noise (+ readout noise)が得られる。
測定ではCCD全体の2倍(2098×8192)の読み出しを行い、Y=4100-8100で分散と 平均値を計算した。
光源はLED+抵抗+Kenwood安定化電源。ガイド系の積分球に取り付けて(直接CCDから 見える位置)、電圧3V,4V,4.5V,5Vで測定。
• 解析
バイアスを引く。シリアル方向のoverscan領域(X>2048)を見るとY方向にパターン の見られるフレームがあったので、overscan領域を使ってそれを差し引く。
ovsub2.cl (イメージサイズでoverscan領域を決めて いるので、なければ適当に登録する必要がある)
平均と分散の測定は
imstat 2522.fits[1,4100:8100] > 2522.imstat.log
imstat 2522.fits[2,4100:8100] format- >> 2522.imstat.log
imstat 2522.fits[3,4100:8100] format- >> 2522.imstat.log
imstat 2522.fits[4,4100:8100] format- >> 2522.imstat.log
...
という感じの手抜きスクリプト(時間がかかる)。

• 結果
横軸がカウント値(ADU)、縦軸がカウント値の分散。
色々なカウント値があるのは視野内での光のあたり方のばらつきと、電圧を 変えて何度か測定したため。
分散の大きな点がいくつか上に飛び出ているのは、cosmic rayのせいと思われる。
明らかに途中に折れ曲がりがあって、ゲインが〜2.25e/ADU (@<10000ADU)と 〜2.67e/ADU (@>13000ADU)の二つに分かれているように見える。


折れ曲がりの部分を拡大。
曲線はx=9300でy=x/2.25と、x=13400でy=x/2.67と接する3次曲線。
これらの関数形を使って、ゲインを2.25e/ADUに 合わせるプログラム (要 cfitsio)。
ただし、domeflatが〜20000ADU、objectが<9000ADUだったりすると、 補正を行ったあとでも綺麗にフラットできないので、基本的には9000ADU (〜20000e)くらいまでで観測した方が良さそう。

電荷転送の問題で折れ曲がりがおこるとは考えにくいので、 ビニングした場合でも同様に20000eを超えない領域で使用した方が良いと 思われる(要確認)。

バイアス

2004/12/18取得のバイアス画像(30枚重ね合わせ、 データ)
読み出しは2×2ビニングの925×500ピクセル(旧ver. spec.2bin)。
平均は16000カウントくらいで、左端とoverscan regionの左端で明るくなっているが、 原因は今のところ不明。
現在のspec.2binでは横方向は全面読み出しになっているためか、 overscan regionは明るくならない。

上と同じ、表示レベルを変えたもの。
中央部から右よりで暗いcolumnが見えているのはリアルだが、X方向の縞は個々の フレームの横縞(下記参照)が平均化で取り切れていない影響。

とあるバイアスフレーム。
横方向に見える縞模様は毎回変化する。 peak-to-peakで3から5ADU程度。
これが気になるような光量の少ないデータであれば、overscan regionを使って 一応補正することが可能。

ノイズが乗った場合(2004/12/17取得)。
とあるピクセルを境に、バイアスレベルが20カウント程変化している。
標準バイアスフレームを作る際にはあらかじめ取り除く。
オブジェクトフレームに乗った場合でも、なんとか補正できるかもしれない。

ノイズがひどい場合(2004/12/17取得)。

上記のようなノイズは12/14からの試験観測の際に顕著だったが、年末年始の観測前に MFront電源をアルミ板からアクリル板に乗せかえた事によって頻度はかなり 減り、12/29の観測では天体のデータに問題をおよぼすようなことはなかった。
※標準星も含めた分光データにノイズがのったのは21枚中2枚で、その2枚についても 問題となるのは数lineだけで、オブジェクト部分には影響なかった
ただしなくなったわけではないので対策は必要。
12/17にMFront電源のグランドをドーム床コンセントのグランドに繋いだ 結果症状が改善されたので、カセグレン焦点までちゃんと配線して使用するような 形にしたい。
また、年末年始の試験観測の際にデュワーと分光器本体が電気的に繋がってしまって いることがわかったので、絶縁しているはずのテフロン部分を調査しなければいけ ない。

2005/2/4
CCDノイズについて柳澤さんと話をしたところ、シールド線の取扱方を色々試してみる 必要があるのではないかと言われた。
装置とデュワーの短絡もシールド線経由である可能性がある。
HIDESでは、Biasボード〜CLKAMP間のケーブルのBiasボード側ではシールド線を浮かせ ているらしい(試行錯誤の結果)。
今は両方ともコネクタに繋げているので、この辺りを変えてみながら実験する必要が ある。