184 観測日程表(抜粋) 岡山天体物理観測所は改組(1988年)以 前は東京大学の施設であったため、実質的 には共同利用でありながら他大学の研究者 に対して旅費の支給が不可能であった。ま た、施設の利用や装置の開発や教育につい ても制限があった。しかしながら、この状 況の中で観測所はその望遠鏡や設備を継続 して国内の多数の研究者に公開し、実質的 な共同利用を進めてきた。1962年以来の観 測日程表には、利用者の意見を考慮しなが らプログラムの編成を続けてきた形跡が見 て取れる。 以下に示すのは、1962年から公表されて きた日程表の抜粋である。なお、紙面の都 合により、すべての日程表をここに掲載す ることはできないが、作成された日程表は、 初期の頃は関連機関と観測者宛に送付さ れ、また、改組後は国立天文台ニュースに も掲載されている。各掲載年について簡単 に注をつけると、開始の年である1962年 (鬼籍に入っている方も含めて少数の研究 者の名前が見られる)、65cmクーデ型太陽 望遠鏡の観測が開始され、3望遠鏡の観測 日程が記載され始めた1970年、研究者や観 測装置および観測件数の増加により2枚の 表に分かれた1975年、タイプライター印刷 による日程表が公表され始めた1985年、改 組により本格的な共同利用が開始された 1988年、65cmクーデ型太陽望遠鏡の共同 利用が停止された1995年、装置開発や若手 研究者の増加に伴い、観測所時間が増えた 2000年、である。 書式としては、初期の頃は主に石田五郎 による手書きであったが、1985年からはタ イプライターによって印刷されるようにな り、近年はパソコンのワープロソフトによ り作成・印刷されるようになった。なお、 初期の頃は観測題目や対象天体の記載が見 られないが、近年は観測者名と装置と観測 題目/天体等が簡潔に記載されている。 第7章 観測プログラム 図7−1 1962年の観測日程表
資  料 185 図7−3 1975年の観測日程表 図7−2 1970年の観測日程表
第7章 186 図7−5 1988年の観測日程表 図7−4 1985年の観測日程表
資  料 187 図7−7 2000年の観測日程表 図7−6 1995年の観測日程表