望遠鏡とドーム 65 ドーム ドームとは望遠鏡を格納する建物 で、半球型の回転部が特徴である。半 球には開口部があり、観測時にはスリ ットと呼ばれる扉を開く。そして開口 部を望遠鏡の向く方向に合わせて回転 させる。これらによって建物内に設置 された望遠鏡で観測が可能になる。望 遠鏡はドーム内に納まってはいるが、 ドーム建物とは独立している。これは ドーム建物の振動を望遠鏡に伝えない ようにするためである。 岡山天体物理観測所には3つのドー ムがある。 188cm反射望遠鏡ドームは観測所内 でもっとも大きなドームで、所内唯一 上下開きのスリットとなっている。観 測室、分光器室、測定室、観測待機室、 真空蒸着装置、見学者室があり、見学 室は一般に常時公開されている。 91cm反射望遠鏡ドームは小型のド ームで、観測室、実験室がある。 65cmクーデ型太陽望遠鏡ドームは、 太陽光反射のための真っ白な酸化チタ ン塗装が施されており、日中の観測で もドームシーイング悪化を最小限にと どめる工夫がされている。 直径[m] 20 7.5 9.0 高さ[m] 23 9.7 9.3 台車[個] 48 ナシ 16 回転速度[°/min] 72 180 180 回転部総重量[t] 150 不明 25 開口部 幅6m×長さ22m 110° 幅2.6m 幅2.4m スリット 上下開き(2枚)両面横開き 両面横開き スリット開閉時間 [秒] 660 35 10 防風ブラインド 6m×15m ナシ ナシ 昇降床 直径[m] 10 3.5 ナシ 揚程[m] 3.8 1.5 ナシ 速度[m/min] 2(通常) 2 積載荷重[t] 1(通常) 8(西床微動時) 不明 製造会社 石川島播磨重工業 石川島播磨重工業 三井造船 188cm 反射望遠鏡 91cm 反射望遠鏡 65cmクーデ型 太陽望遠鏡 図2−7 西側よりドーム群を眺める。向かって左手が北 188cm 91cm 65cm