42 岡山天体物理観測所の共同利用観測における観測 実施率、すなわち「割り付けられた日程のうちでど のくらい観測ができたか」を調査した。下図(図 1−29参照)は1992年から1996年にかけての共同利 用で提出していただいた報告書の中から、結果の記 載がないものを除きすべての268通の報告書から作 成したものである。横軸は観測実施率(%)、縦軸 は観測数である。 この図から分布を見ると、20%から70%に大多 数が分布し、それ以上とそれ以下は少ない。平均値 は45.1%で、個々の実施率はかなりばらついている ことがわかる。これらのことより、平均6日に近い 最近の観測割付けが、ある程度天候を均していると 推測されるものの、観測者から見れば、このバラツ キはかなりのものであり、観測計画が期待通りに進 まない一つの要因ともなっている。 2000年からは、プロジェクト制を導入し、一般的 な共同利用だけでなく、長期的な計画に基づいた観 測も受け入れている。これは、より岡山天体物理観 測所のサイトや望遠鏡に適した観測や研究を行うべ く、プログラム小委員会やユーザーと協議の上で進 めている一つの成果である。 第1章 観測実施率 観測実施率(%) 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 図1−29 観測実施率の頻度分布(’92〜’96)