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岡山天体物理観測所の共同利用観測における観測
実施率、すなわち「割り付けられた日程のうちでど
のくらい観測ができたか」を調査した。下図(図
1−29参照)は1992年から1996年にかけての共同利
用で提出していただいた報告書の中から、結果の記
載がないものを除きすべての268通の報告書から作
成したものである。横軸は観測実施率(%)、縦軸
は観測数である。
この図から分布を見ると、20%から70%に大多
数が分布し、それ以上とそれ以下は少ない。平均値
は45.1%で、個々の実施率はかなりばらついている
ことがわかる。これらのことより、平均6日に近い
最近の観測割付けが、ある程度天候を均していると
推測されるものの、観測者から見れば、このバラツ
キはかなりのものであり、観測計画が期待通りに進
まない一つの要因ともなっている。
2000年からは、プロジェクト制を導入し、一般的
な共同利用だけでなく、長期的な計画に基づいた観
測も受け入れている。これは、より岡山天体物理観
測所のサイトや望遠鏡に適した観測や研究を行うべ
く、プログラム小委員会やユーザーと協議の上で進
めている一つの成果である。
第1章
観測実施率
観測実施率(%)
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
図1−29 観測実施率の頻度分布(’92〜’96)